眠れないつらさ、
あきらめないで。
まずは生活習慣の見直しを。
今では治療の選択肢も
広がっています。
お近くの
お医者さんに
相談を。
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監修:学校法人 慈恵大学 参与 伊藤洋先生
監修医からのメッセージ
学校法人 慈恵大学 参与 伊藤洋先生
あなたは、眠れないことで悩んでいませんか。「眠れない悩み」といっても、その症状や頻度はさまざまです。また、その原因もさまざまです。まずは、睡眠に関する生活習慣を見直すことが大切です。そのうえで、必要に応じて薬物治療を考えます。今は、いろいろなタイプのお薬があり、患者さんの症状に応じて、安全性に配慮しながら処方します。眠れない症状が改善すると、お薬を減量して、やめられることを原則とします。ひとりで悩まずに、医師へ相談してください。
ご存じですか?今、日本人の成人の
約5人に1人が、
よく眠れない、と感じています。
最近よく眠れない、と感じていませんか?
不眠に悩んでいるのは、あなただけではありません。
今、日本人の成人の約5人に1人がなんらかの不眠の症状を感じていると報告されています。
不眠の症状はさまざまです。夜なかなか寝つけない、夜中や朝早くに目が覚めてしまう、
朝起きても疲れが取れない、日中の眠気、だるさなど。
たまに眠れないなぁという程度から、
1週間、1カ月と長い期間眠れない状態が続いていてつらい、
と感じている方もいるかもしれません。

こんな眠りの悩み
ありませんか?

眠りの悩みとして、「なかなか寝つけない」「夜中によく目が覚める」「早く目覚め、それ以上眠れない」「よく眠った気がしない」という状態がよくみられます。
  • なかなか寝つけない
    (入眠障害)

    床につき眠ろうと思っても、なかなか眠りにつくことができない、いわゆる寝つきが悪い。30分〜1時間以上寝つけないことが多いようです。
  • 夜中によく目が覚める
    (中途覚醒)

    夜中に何度も目が覚めてしまったり、一度目覚めてしまうと眠れなくなったりする。日本人の成人の中では、特に多いと言われています。
  • 早く目覚め、それ以上眠れない
    (早朝覚醒)

    朝起きようと思っていた時間よりも、2時間以上早く起きてしまい、その後眠れなくなってしまう。特に高齢者に多くみられると言われています。
  • よく眠った気がしない

    よく眠ったという満足感が得られない状態。早めに床につき、睡眠時間は十分に取ったはずなのに、昨日の疲れが取れないことが多いようです。

不眠症とは

不眠の症状には主に、「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」があります。不眠の症状が一つまたは複数みられ、日中の眠気やだるさがある方は不眠症かもしれません。
不眠の症状が生活や仕事に影響していると感じながら、不眠の悩みをあきらめたり、放置していませんか?
眠りの質の低下は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病との関連が指摘されています。また、不眠の症状が長く続くとうつ病になるリスクが高くなる、うつ病の患者さんの大半で不眠症を併発している、といった研究報告もあります。
睡眠に関する正しい知識をもって、不眠の解消をめざすことが、健康のためにも大切です。

生活習慣の改善

不眠のつらさ、あきらめない。
まずは生活習慣の改善を。
不眠の症状でつらいな、と感じていても、
そういうものだ、仕方がない、とあきらめている方も少なくありません。
「眠れない」という悩みをそのままにせず、心と体のためにも、
不眠を解消することを考えてみましょう。
不眠の解消のためには、まずは規則正しい生活習慣が大切です。

眠りの悩みがある方の対処法

  • 適度に運動して、朝食はしっかり摂りましょう。
    眠りと目覚めのメリハリをつけ、睡眠リズムを整えるのに役立ちます。
  • 眠る前に、リラックスする時間をつくりましょう。
    夕食以降のカフェイン飲料(コーヒー、紅茶、緑茶など)の摂取は、眠りを妨げたり浅くすることがあるので避けましょう。
  • 睡眠時間は人それぞれ、時間にこだわらないようにしましょう。
    必要な睡眠時間は季節や年齢でも変わります。日中の眠気で困らないのが自然な睡眠時間です。
  • 眠りやすい環境をつくりましょう。
    照明を暗くしたり、温度や湿度を心地よいと感じる程度に調節して、ゆったりと眠れる雰囲気づくりを心がけましょう。
  • 日中の眠気が睡眠不足のサイン、そんなときは昼寝を取り入れて。
    夜に十分な睡眠時間が取れないときは、午後の早い時間に短時間の昼寝が効果的です。長すぎる昼寝は避けましょう。
  • 眠れないからと、寝床で長い時間過ごすのはやめましょう。
    無理に長い時間寝床で過ごすと、かえって熟睡感を得にくくなります。その日の眠気に応じて、床につくようにしましょう。
  • 眠りが浅く、夜中に何度も起きるなら、遅寝・早起きを試しましょう。
    無理に眠ろうとすると緊張してさらに眠れなくなります。眠れないなら、一度遅寝・早起きを試して、自分に合った睡眠時間を見極めることが大切です。
厚生労働省『健康づくりのための睡眠指針 2014』より作成

医療機関での治療の選択肢

治療の選択肢が広がっています。
お近くのお医者さんに相談を。
生活習慣を改善しても不眠の悩みが続く場合、お近くの内科・精神科・心療内科・睡眠専門の医療機関で相談できます。医療機関では、お薬を使った治療も選択肢となります。薬には頼りたくない、薬なしでは眠れなくなりそうで怖いなど、薬にあまりよくないイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし最近は、眠れるようになってきたら、徐々に薬を減らしたり、薬をやめるようにするなど、医師と相談しながら治療法を選択していくという考え方が主流です。

医療機関での治療の流れ

  • step1 step1 生活習慣を見直します
    まずは不眠の原因となる生活習慣を見直します。規則正しい生活、寝室の環境づくり、適度な運動などを心がけます。状態が安定すれば、薬を使う必要はありません。よい眠りのための生活習慣を続けましょう。
  • step2 step2 症状が改善されず医師が必要とした場合、
    症状に合わせたお薬を使います
    生活習慣の改善とともに、必要に応じてお薬を使った治療を行います。お薬はあなたの不眠の症状などに合わせて処方されます。医師の指示に従って適切に服用することが大切です。
  • step3 step3 お薬を減らしていきます
    よい眠りのための生活習慣が身につき、不眠の症状が改善して落ち着いてきたら、お薬の量を減らします。どのように減らしていくかは、医師とよく相談して決めていきます。自己判断で減らしたり中止したりすると、症状が再発する可能性もあるので、必ず医師に相談しましょう。
  • step4 step4 治療を終了します
    お薬をやめても状態が安定していることが確認できたら、医師の指示に従って治療を終了します。終了後も、よい眠りのための生活習慣は続けましょう。

不眠症のお薬について

これまでベンゾジアゼピン系/非ベンゾジアゼピン系などのGABA受容体作動薬がよく使われてきました。2010年代になって、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬と種類の異なるお薬が開発され、治療の選択肢が広がっています。
  • GABA受容体作動薬
    脳全体の活動を鎮静化させることで眠りに導く。
  • メラトニン受容体作動薬
    睡眠ホルモンと言われる「メラトニン」と同様に、睡眠リズムを整え眠りに導く。
  • オレキシン受容体拮抗薬
    起きている状態を保とうとする物質「オレキシン」の働きを弱め、脳を眠りの状態に切替える助けをする。
薬を使うのは、あくまで選択肢のひとつ。
自分に合った治療法は何か、医師に自身の希望や不安をしっかりと伝え、
よく相談しながら治療を進めることが大切です。

不眠相談シート

どうやって医師に相談したらいいの?
ちょっと不安……という方に。
医師に相談するときは、漠然と「眠れない」ではなく、日頃の眠りの状態や、症状がどのくらい続いているか、などを伝えられるとスムーズです。治療にあたっての不安などがあれば、遠慮なく伝えるとよいでしょう。こちらの「不眠相談シート」を利用いただくと、大切なポイントを伝えやすくなります。
関連リンク
日本睡眠学会